月々〇円あったら何がしたい?

投資をはじめとするお金の勉強では、多くの場合結果が出るまでに長い時間があります。

長い時間がかかるがゆえに、活動を続けるモチベーションを保つことが難しい点がありますが、投資成果を実感する意味で、収入が増加したときのことを具体的に考えてみたいと思います。

資産の最大化か?収入の最大化か?

お金の勉強をしていると徐々にわかってくるのが、一般的には「長い時間をかけて、可能な限りコストを抑えて投資を行う」ことが資産最大化に向けた合理的なアプローチだということです。

もちろん、個別株などで一発当てるのが一番の近道なのは間違いありませんが、それだけリスクが高くなるので、万人が想定できる手段とも言えません。

そうしたとき、資産最大化に向けて大事なことが「利益を再投資する」ということです。
株式投資を行っていると多少なりとも配当が得られたりしますが、配当は得るタイミングで課税されてしまうため、配当を受け取らずに再投資してしまうのが合理的ではありますし、実際そのように再投資型の投資信託が人気を集めています。

そうした意味で、この路線で極論を言ってしまえば「死ぬまでお金を使わずに再投資を続ければ、資産を最も最大化できる」ということになりますが、果たしてそのことにどれだけの価値があるのかと思うわけです。
多すぎる資産を残せば、結局相続税がかかるわけですし、そもそも自分が死んでいるために、資産を大きくした恩恵を自分自身は一切受けないことになります。

そのため、私個人としては配当などを一切受け取らないスタイルはとっておらず、優待株や高配当ETFなどをいくつかポートフォリオに組み込み、いくらかの収入を資産から得るようにしています。
これらから得られる収入は年々増えていきますので、そうして増えた収入をどうやって使うかに夢を膨らませてみます。

スポンサーリンク

月々〇円増えたらやりたいこと

というわけで、月々の収入換算でいくらか増えるとして、そのお金でやりたいことを考えてみます。
なお、「貯金する」のは前提からしておかしいので用途としては除外します。
(元から再投資しておけばよかったじゃんとなるので)

  • 月1,000円
  • 月10,000円
  • 月50,000円

収入を得る手段として、少し悲観的ですが利回り2.5%の資産をイメージします。
実際には税引が入るので、配当利回り3%程度の株式資産をイメージするとよいでしょう。私が積立を行っているVYMも概ねこれくらいの利回りになっています。

月1,000円

まずはこのあたりから考えてみましょう。
月々1,000円の収入を得る場合は、約48万円の資産が必要です。

月1,000円というと、それ自体は大したことない金額に見えます。
夜ごはん1回でも消えていきそうですし、何かアクティビティに興じるにも力が足りない感じがします。

個人的によさそうだと思ったのが何かしらのサブスクリプションサービスの契約です。
ボリュームゾーンとしては月1000円くらいなので、それなりに選択肢があります。

サービス名月額サービス種別サービス内容
Amazon Prime500円
(or 年額4,900円)
通販 / 動画 / 音楽 / 書籍Amazonの各種サービスの一部が使い放題になる
NETFLIX800円~動画国内ビデオ定額サービストップ
Apple Music980円音楽国内音楽定額サービストップ
dマガジン400円書籍450誌以上の雑誌が読み放題になる
楽天マガジン380円書籍dマガジンと同様だが、ラインナップに若干の違いあり
Schoo980円オンライン学習社会人向けオンライン学習
マネーフォワードME500円
(or 年額5,500円)
アプリ連携数の制限がなくなり、過去データ閲覧も無期限になる

単純にコストパフォーマンスだけを追求するならAmazon Primeが最有力になると思います。
動画サービスであるAmazon Prime Videoが月額500円だったとしても、それなりに競争力があることに加え、音楽サービスのAmazon Prime Musicや、毎月一定数の書籍が読み放題になるPrime Readingなど、単純なサービス量では他の追随を許さないレベルです。
NETFLIXやApple Musicは動画と音楽それぞれに特化したサービスですが、このあたりは「広く浅く」「狭く深く」の天秤になるかもしれません。

ただ一方で、その人気からAmazon Primeをおまけにする他社サービスが出始めているので、そこから調達してもいいかもしれません。

雑誌を日常的に読む人であれば、dマガジンや楽天マガジンもお得です。
私はdマガジンを契約していますが、ちょっとした時間つぶしにも最適ですし、旅行雑誌なんかもたまに見ると楽しいですね。

「時間つぶし」という点が気になるなら、オンライン学習サービスを利用する手もあります。ボリュームゾーンとしてはもう少し上になりますが、月1,000円でもSchooが利用できます。
欲を言えばグロービス学び放題に手を出したいところですが、こちらは半年/年契約が基本となってくるので、まずはSchooで学習リズムを確認するくらいが入りとしてはいいと思います。

あとはお金の勉強に取り組む人におすすめしたいのが、家計簿アプリへの課金です。無料版であれば機能的にMoneytreeを推していますが、有料版であればマネーフォワードMEが最もよいと思います。
長くお金と付き合うとするならなおさらお金のことを見えやすくしたほうがいいと思いますので、まずは月500円の目標をここに置くのがちょうどよいですね。

月10,000円

続いて月10,000円です。資産目安は約480万円と、かなり遠くなりました。
実際にはここに至るまでに2,000円、3,000円、5,000円とステップがあるので、そのあたりもイメージしながら合計1万円の使い方を考えてみましょう。

このあたりになってくると、サブスクリプションで使い切るのは難しくなってきます。もちろん契約するだけなら簡単ですが、無駄な契約になることが多いと思うので、違った使い方を考えることになります。

わかりやすいのは「いつもよりいいものを食べる」ことですね。
月1万円であれば、1人5,000円の食事を2人ですることもできますし、自分へのご褒美感が出ることでしょう。
外食であれば1回で使い切ってしまうかもしれませんが、自炊するパターンであれば、もう少し使い道もありますね。

あるいは、このあたりから「月1万円」という考えをやめて、「半年6万円」とか「年12万円」と思ったほうがイメージしやすいかもしれません。
例えば、半年6万円だとすれば交通費等を含めても、それなりの旅行ができるんじゃないでしょうか。

厳密には使い方というわけではありませんが、月10,000円あると月々の携帯代保険料を賄うことが可能なレベルになってくるので、固定費を意識しないようにすることも可能ですね。

月50,000円

最後に月50,000円です。資産目安は約2,500万円ですね。
月5万円の積立投資をしていたとして、配当利回りの他に2%の価格上昇があったとすればおよそ30年で到達する水準です。
あるいは、より高配当なポートフォリオを選択し、税引き後の配当利回り4%を実現できれば約1500万円くらいが月50,000円相当になります。

30年後にこの水準に達するとして、老後を考えるとどういう計画になるでしょうか。
働いている間は通勤を考えると都市部に住んでいる必要があるかもしれませんが、老後では必ずしもそうではないため、この資産とともに地方に移住するのもよいでしょう。

元々の年金の他にこの月50,000円があったとすれば、その分余裕のある暮らしができるようになります。
あるいは、そもそもここまで配当を受け取らず、25年程度でこの水準を達成してしまい、いわゆるアーリーリタイア(FIRE)することも考えてもいいかもしれません。

ベースとなる資産が2,500万円となることもあり、途方もなく感じるかもしれませんが、月50,000円というのは暮らしを変える力が十分にある収入です。
仮にここを資産形成におけるひとつの目標に定めると、ここに向かってどういう道をたどるのがよいかを考えることができます。

まとめ

今回は月々の収入が増える想定で、できることこと/やりたいことを考えてみました。

考えていて意外だったのは、月10,000円を超えてくると、具体的にやりたいことはピンとこないということですね。
月1,000円くらいなら現時点でも手は出るので色々思い浮かびますが、月10,000円、つまり年12万円のことはあまり考えたことがなかったので、その使い方がすぐにはイメージできないということがわかりました。

実際には、月1,000円の翌年に月10,000円がやってくるというものではないので、ゆるやかな収入増を実感する中で、次第に自分の金銭感覚もゆっくりと拡張していきたいと思います。

スポンサーリンク