自分にとってのFIREとは

最近巷で話題のFIREですが、個人的に知ってはいたもののあまり興味をそそられず、ちゃんと考えていませんでした。

とはいえ、話題になっている以上、それなりの価値がある話だと思いますので、改めてちゃんと調べ、自分にとってのFIREがどういうものであるのかを考えてみたいと思います。

FIREとは

さて、しれっと記事タイトルから使っていますが、FIREの言葉的な意味からみてみます。

FIRE(Financial Independence, Retire Early)ムーブメントは、 経済的独立と早期退職を目標とするライフスタイルを啓蒙するムーブメントである。
(略)
FIREを達成するための方法は、収入増や支出減を模索しながら、意図的に貯蓄率を最大化することである。 その目的は、(FIRE達成後の)生涯の支出を賄うのに十分な不労所得を得ることだ。 FIREムーブメントの支持者は、(退職後の資産の取り崩しに関して)4%ルールを提案しており、推定年間生活費の少なくとも25倍の貯蓄目標を設定している。 経済的独立を達成すると、労働所得は付属的となり、標準的な定年よりも数十年早く退職が可能になる。

FIREムーブメント(Wikipedia) より

まず、FIREはキーワードである経済的自立(Financial Independence)と早期退職(Retire Early)それぞれの頭文字をとった略語だということです。
「fire」という英単語自体は「クビにする」って意味がありますが、早期退職の意味を含むこのネーミングはなかなか面白いですね。

基本的に大事な部分は上の通りで、金融資産を築き上げて(支出)<(不労所得)の状態となることで、経済的自立と早期退職を実現するというものです。
一般的なFIREの前提としては利率4%での運用(4%ルール)が採用されるため、年間支出の25倍の資産を築くことがFIRE達成の目安となります。
支出水準が年200万(月16.6万)なら5000万円、年400万円(月33万)なら1億円でゴールという世界観ですね。

3つのFIRE

もう一歩踏み込んでFIREをみていくと、FIREには3パターンあると言われています。

  • Lean FIRE
  • FIRE
  • Fat FIRE

FIREを志した時、4%ルールに基づいて、その時点での支出水準がFIREのために必要なゴール水準を示します。
しかし、支出水準はコントロール可能なものなので、支出水準とともにゴール水準をどのように設定するかでこの3パターンが見えてきます。

まず1つ目のLean FIREですが、日本語で言えば「引き締まったFIRE」という意味です。
3つ目のFat FIREとともにピンときた方もいると思いますが、これは「現在よりも低い支出水準でのFIREを目指す」というものです。
「低い支出水準」というと少しイメージが悪いですが、考え方としてはミニマリストとか、清貧とかそういった自分にとって十分な生活水準を、世間一般の既成概念に囚われずしっかり見定めるものです。

では3つ目のFat FIREはどうかというと、こちらは「豊かなFIRE」ということで、「現在よりも高い支出水準でのFIREを目指す」というものですね。
当然、Lean FIREや通常のFIREよりゴール時期は遅くなりますが、これを考えない場合よりはずっと余裕のある老後を送れるようになるでしょう。

ちなみに、FIREをちゃんと学んだ方は気づいているかと思いますが、本来的には支出水準としてLean FIREで4万ドル以下、FIREで10万ドル以下という目安があります。
が、この水準は米国の社会保障等を勘案した数字なのであまり気にしなくてよいでしょう。一般的にどうかというよりも、やはり自分でどのような人生をデザインしていきたいかというのが大事ですし、それが根底にあるほうが色々と考えたり、行動のモチベーションを持ちやすいように思います。

というわけで、FIREというくくりの中では、「経済的自立を成し遂げ、労働制約から開放される」という点は共通するものの、取り組む姿勢として3パターンに分類されるというわけです。

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自分にとってFIREに魅力はあるか

さて、ここからが自分の考えを整理するところですが、FIREの考え方を改めて調べて思ったのは「自分はFIに興味はあっても、REにあまり興味がない」ということです。

この感覚をもとに、FIとREの2要素でもう少し考えてみます。

FIに興味があるということ

まず、経済的自立というFIに興味がある点を考えてみます。

経済的自立というのは要するに「生きていくために必要な不労所得を得る」ということです。
現時点で具体的な不安があるわけではないにせよ、お金の不安がいつ襲ってくるかわからない以上、FIを得ることにはとても魅力があります。

お金の不安とは、お金が突発的に必要になったり、お金の前提が大きく崩れるようなイベントの発生に対するものです。じゃあ具体的になんだと言われると、個人的には「生老病死」という四字熟語が割としっくりきます。

リスク内容対策
生きていくお金が不足すること???
老化に伴って介護費用がかさんでいくこと健康の維持
介護保険
病気により突発的に費用がかさむこと健康の維持
医療保険
自身の死亡により家族のお金が不足すること死亡保険

こう書いてみるとわかりますが、意外と「生きていくお金が不足すること」に対する対策ってなかなかないような気がしますね。突発的な不足に対しては例えば自動車事故に対する自動車保険なんかがあったりしますが、慢性的な不足に対しては基本的に無手な印象があります。

他には○○保険って形でリスクに対応する「商品」が存在するのに、「現在の収入不足」に対して対応する商品はどうやらなさそうです。収入保障保険なんてのはありますが、あれも結局は病気や事故による就労不能に対するものですし。
まぁ、「今の収入不足」をお金で解決するってなると「毎月1万円払うと毎月2万円もらえる」みたいな話になるので、原理的に対応不可能ってことなんだと思います。

そういう意味で、FIを目指して今の収入を強化することは私も大いに意義があると思います。

REに興味がないということ

次に早期退職に興味がないことですが、これは端的に「今の仕事が楽しいと思っている」からですね。

仮にFIREを成し遂げるとして、今の生活から綺麗サッパリ仕事が抜け落ちるわけですが、仕事に替わってそこに何を埋めるべきなのかということに現時点であまりイメージがありません。
「考えたことがないから」というのはおそらく多分にあるとは思うんですが、それでもやはり「色々な人と関わり合って、協力して何かの成果を達成する」っていう体験は仕事してないと得られないと思っているのが大きいですね。

もちろん、会社に属さなくても何かのコミュニティで、とかそれに類するものはあると思うんですが、そのことが会社に所属して仕事することを否定するわけではないと思うので、やはり現時点で一直線にREへ興味が持てないなぁ…と思っているのが率直な考えですね。

しかし、昨今の状況で少し思っているのは、FIREにせよ脱サラにせよ、ほとんどが仕事に関してイチかゼロかという二択になっていましたが、これがイチとゼロの間で選べるようになるのではないかということです。
コロナ禍を通じてそれなりに在宅勤務だとかリモートワークの実現性が強制的に試されていく中、不可能でない仕事もある程度見えてきたところも多いと思います。
他にも、副業解禁の機運と併せれば、「週4日をリモートワーク」なんて姿もこれから一般的になっていく気がしてします。

そうなったとき、退職を待たずして地方に移住するなど、ハーフリタイアのような状態もこれからは選択肢に入るような気がしており、それならどうなのか…?というのは注意しておく価値がありそうです。

FIRならどうなのか?

現時点でREに興味が持てないと言ったところですが、とはいえ退職を否定しているわけではありません。

今のところ定年まで働くんだろうなと漠然と思っていますが、とにかく退職することになるのは間違いないことです。健康水準の増進や医療技術の進展により、仮に70歳で退職しても20年くらい生きることは難しくなくなっていくでしょう。
70歳で退職する前に途中で考えが変わったり、状況が変わったりすればなおさらですし、会社と離れて生きていく期間が必ず存在するからこそ、「会社なしでは生きていけない」というのも絶対に避けるべきシナリオだと思います。会社に全てを捧げて、退職後の20年間を抜け殻のように過ごすのは考えるだけで恐ろしいですね…。

その時期に至っても変わらず何かを楽しいと思って生きていたいと思いますので、そのための可能性を拡げる観点で、やはりFI(発想的にはFat FI?)を伴った退職に向けて、FIRとして投資などに取り組んでいく価値があると感じます。

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まとめ

これまでなんとなく敬遠してきたFIREですが、3つのFIREの考え方や、自分にとってのRの意味も含めて、落ち着いて考えてみてよかったと思いました。

私はまだ30歳そこそこなので、普通に定年するとしても30年ありますし、資産形成にとっての30年は何にでもなりうる期間だと思います。
今こうやって少し考えたことが30年の行動へ影響するとしたら、それは最終的に大きな変化に繋がっていくと思いますので、目先の利益にはなりませんが、こうした根本的なスタンスはとても大事に、注意深く考えたいと感じています。

まだブログをはじめて1年程度なのでこの手の考えの変遷は自分でもまだまだ感じられないところですが、リタイアまでの30年をこのブログで記録しながら常に考えていきたいと思います。

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