身近なお金のパーセント感覚

お金に関して調べ物をしていると、たくさんの “パーセント” が出てきます。
利回りはもちろん、税率や金利などもそうですね。

こうした様々なパーセントについて、普段並べてみないものも含めて並べてみれば、何か見えるものがあるのではないかと思って少し調べてみました。

お金のパーセント

それでは早速様々なパーセントを調べてみます。
それぞれの値は2020年8月に調べたものであることと、ある程度数値を丸めて記載していることなど、正確な記載となっていないところがあることをご了承ください。

桁の違うものを並べてもピンとこないと思いますので、以下の4区分で調べてみます。

  • 1%未満
  • 10%未満
  • 100%未満
  • 100%以上

1%未満

まずはじめに、1%未満からいってみましょう。

名前備考
0.001%普通預金金利メガバンクなど多くの都市銀行
0.002%定期預金金利メガバンクなど多くの都市銀行
0.03%海外ETF経費率最低水準のもの(IVV/VOO/VTIなど)
0.05%個人向け国債利回り期間/形態問わず、概ね2015年以降この水準
0.06%国内ETF経費率最低水準のもの(1475/2561など)
0.10%国内投資信託信託報酬最低水準のもの(SBI VOO/Slim米国株式など)
0.20%普通預金金利最高水準のもの(あおぞら銀行)
0.40%住宅ローン金利(変動)最低水準のもの

このあたりはずいぶん馴染みのあるものですね。

普通預金金利がこのケタになってから久しいですが、ネット銀行ではその100倍の水準である0.1%台がありますし、現在最も高い金利をつけているのがあおぞら銀行 BANK支店の普通預金金利0.2%ですね。

普通預金 | 好金利 | あおぞら銀行 BANK支店
あおぞら銀行 BANK支店 より

他には国内の投資信託の信託報酬が最安で0.1%付近の水準にあることや、住宅ローンの変動金利が1%を大きく割り込むところにあるのは知っておいたほうがよいでしょう。

10%未満

つづいて10%未満のエリアです。

名前備考
1.0%クレジットカード還元率楽天カードなど多くのクレジットカード
1.3%住宅ローン金利(35年固定)
1.7%GPIFの長期リターン目標(年率)賃金上昇率を加味してのリターン目標
2.0%日本のインフレ率(目標)
3.0%日本の消費税率(開始時)
3.0%キャッシュレス決済加盟店手数料ブランド/業態/規模などにより前後あり
7.0%S&P500の60年リターン(年率)1957~2016年リターンの年率換算値

一番身近なのはクレジットカードの還元率でしょうか。
このところ高還元で有名なJACCSカードやREXカードが相次いで還元率の引き下げを発表していますが、そのこともあり還元率レースの主戦場がまた一歩1.0%に近づきました。

現時点で通常還元率でリードしているのが1.2%のリクルートカードですが、各ポイント陣営の中核となっている楽天やドコモではカードに付加する各種キャンペーン等で「実質1.0%以上」の状況を作り出しているため、単純比較が難しくなってきていますね。

長期的なところでは、日本のインフレ目標の2.0%がありますが、なかなか実現しておらず、IMFのデータによれば2019年の実績としては+0.477%に留まり、ここ数年でみても+0.5%のインフレにしかなっていないのが実情です。

投資のリターン感覚としては、長期的な安定運用を重視しているGPIFが1.7%(ただし賃金上昇率の影響を加味)という数字を挙げていることと、米国株式を代表するS&P500が1957年の算出以来60年で年率7.0%のリターンを挙げているということはリスクとリターンのバランスを図る一定の指標になるでしょう。

100%未満

複利運用をやっていると5%を超えるだけでも大変な影響がありますが、複利と結びつきやすいお金のパーセンテージで10%以上は破壊的な力を持ちます。

そんな100%未満のエリアには果たして何があるのでしょうか。

名前備考
10%日本の消費税率2020年8月現在
15%法定金利上限100万円以上の場合の上限(10万円未満は20%)
20%源泉分離課税税率所得税15%+住民税5%
23%法人税税率
25%貯蓄率の目安
35%返済負担率の目安住宅ローン支払いが年収に占める割合
55%日本の最高税率所得税+住民税、相続税の最高税率
60%リーマンショック下落率最高値から最安値の幅
89%世界恐慌下落率最高値から最安値の幅

先ほどの10%未満のエリアでは民間主体の活動によって定められた水準のイメージが強いですが、この100%未満のエリアはそれに対して国家が定めた水準であるものが多いです。

真っ先にくるのが2019年に引き上げられた消費税率10%ですが、それ以外でも源泉分離課税の20%であったり、累進課税制度における最高税率55%なんてのもあります。

身近なところでいけば、家計に占める貯蓄率の目安25%であるとか、住宅ローンの年収に占める割合を示す返済負担率35%などが家計設計を行う上でのヒントになるでしょう。

また、どうしてもお金が必要になった場合にお金を借りることがあるかもしれませんが、金利の上限は厳格に定められているため、自己防衛として法定金利上限15%(貸付額によって最大20%)の水準は覚えておきましょう。

最も高い水準として覚えておくべきと思ったのがリーマンショックや世界恐慌といったリセッションにおける下落率です。
特に世界恐慌では高値から89%も下げており、今の感覚でいけばダウ28,000ドルが2,800ドルになるような感覚です。これはもう恐ろしいどころの騒ぎではないですね。

100%以上

さて、最後に100%以上のエリアですが、ここに当てはまるものはあるのでしょうか。

名前備考
330%信用取引倍率(国内株)
2500%信用取引倍率(国内FX)海外業者では1000倍を超えるものもあり
7000%住宅ローン貸付率の目安金利にもよるが年収の7倍程度までが目安

あまり現実味がないためこのあたりにしておきますが、通算期間のことならばまだしも、1回あたりのアクションに100%以上のパーセンテージがかかるものは普通ありません。

それだけに、信用取引を含め「手元にあるもの以上を求める」場合にはとても慎重な検討を要することがわかるでしょう。

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お金のパーセントと金銭感覚

お金のことを考える上で、結局のところ大事になるのは金銭感覚です。

毎日のお昼ごはんで100円200円に四苦八苦しているような人が、ATMからの引き出し手数料300円に無頓着だったり、あるいはマイホームを建てるときに住宅ローンをきちんと考えず、余計な金利を100万円単位で支払うこともあります。

もちろん、お金という軸以外で共通点を持たないような、異なるものを比較することは非常に難しいことです。

しかし、どこまでいってもお金はお金ですので、お金という共通な尺度の前に、妥当なバランス感覚を持っているかどうかというのがまさに金銭感覚です。

収入と支出のバランスを取るのも金銭感覚ですし、お金を使うに値するか判断することも金銭感覚に入るでしょう。
そうした観点から、「何にお金を使うべきか」という攻めの感覚を与えるのはもちろん、「何にお金を使わないべきか」という守りの感覚を与えることにもつながり、これは詐欺を最たる例として自分を守る重要な能力に繋がっていくと思います。

まとめ

今回は金銭感覚を磨く観点もあり、今回はお金、特にお金のパーセントという観点に焦点を当て、共通の尺度を求めてみました。

モノによって「身近なもの」「身近でないもの」どちらもありますが、1% / 10% / 100%の境界でみてきたように、同じように接していても、その影響力が10倍違うなんて話もよく潜んでいます。

そうしたことにいくつか気づけた点で、きれいなまとめ方にはならなかったものの、調べてみて得るものが少なからずあったなと思いました。

今回書けたのは利率を基準にした4区分ですが、他の観点から見直すなど、お金のパーセントに関してはこれからも考えていきたいと思います。

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参考記事

今回触れたような金銭感覚についてより体系的に知りたい場合は、金融庁が中心になって整理した金融リテラシー・マップが役に立ちます。

自分の金銭感覚を磨くと言ったところで、何から手を付けていいかわからないことも多いと思いますので、まずは月々の収入や支出を知るところから順に手を付けてみるといいでしょう。