お金の見直し、はじめの一歩

お金についてちゃんと考えたい、そう思ったときにまず考えるべきことは何か、一歩一歩前に進んでいくために、「何から取り掛かるべきか」ということを考えてみます。

何から考え始めよう

もはや言うまでもありませんが、ほとんど全ての人間はお金について不安や悩みがあると思います。
一方で、義務教育とは違い、「お金について」教えられることはほとんどありません。社会の授業で貨幣制度や株式会社など、アカデミックな切り口で、かつ歴史の一部分として教えられることはありますが、今自分が感じている悩みを、効果的に、体系的に処理できるような内容は教えられてこなかったでしょう。

このように「お金についての不安や悩みがあるが、何からどう考えていったらいいのかわからない」ところから、お金について考えていきたいと思います。

ポイントを絞って考えよう

お金について考えられないことの一つに、情報がありすぎるということがあります。やれ投資は株がいいとか不動産がいいとか、はたまたマイホームがいいとか賃貸がいいとか。情報が豊富な事自体は良くないことではないですが、特に頭が整理できていない中では、考えのノイズにしかなりません。

こうした状況を踏まえ、お金について考えるとき、以下の観点に分けて考えることをおすすめしています。

  • いつ必要なお金なのか
  • どのくらいお金が必要なのか
  • どのくらい重要なお金なのか

いつ必要なお金なのか

1つ目は、そのお金がいつ必要なものなのかを明らかにすることです。

2019年は年金を巡り「年金だけでは老後資金が2000万円が不足する」などと年金2000万円問題が声高に報道されたことが印象的です。この話に関しては、特に「60歳/65歳以降に必要なお金」ということになります。
お金について考えるとき、「時間」は非常に重要な要素です。
詳しい話は後々にしていきますが、1年後に必要なお金と、10年後に必要なお金では、アプローチの多様さが段違いです。1年後ということに対してはあまり打つ手は多くありませんが、10年後ということであれば、かなり色々なことが可能です。

そうした意味で、私はこの「いつ必要なお金なのか」ということを「3つの財布」として表現しています。

  • 短期の財布(~1年)
    • 1年以内のイベントのために必要なお金
    • 例)毎月の生活費、趣味、…
  • 中期の財布(~5年)
    • 5年以内または不測の事態のために必要なお金
    • 例)子どもの入学金、事故/急病への備え、…
  • 長期の財布(5年~)
    • 5年以上先のために必要なお金
    • 例)老後資金、子どもの大学資金、…

どのくらいお金が必要なのか

続いて、理解できているようで意外とできてないのが「どれくらいお金が必要なのか」ということです。

引き続き2000万円問題のことを考えると、この2000万円ってどういう2000万円であるかご存知でしょうか?
単純に老後を迎えるタイミングで2000万円あればそれでよさそうですが、そもそもいくら足りないかは人それぞれでしょうし、老後をはじめるタイミングで2000万円一括で必要ということでもないはずです。

ただ一方で、お金の話は一定以上大きくなってくると、どうにも感覚が掴めなくなってきます。それであるが故に、どうにも手が付かないとか、何から考えていったらいいのかわからないという状態に陥ります。
そうしたことを避けるため、できる限り具体的に、かつ身近に感じられる数え方で「どのくらいお金が必要なのか」を考えるようにしましょう。

  • 必要なお金の総額はいくらか
  • そのお金は一括で必要か、あるいは一定期間の総額として必要か
  • そのお金を用意するためには、1ヶ月/1年あたりどれくらい準備が必要か

どのくらい重要なお金なのか

意外と見落とされがちなのがこの観点です。
人は口々にお金がほしいとつい言ってしまいますが、hopeのレベルでほしいのか、mustのレベルでほしいのかはあまり意識していなかったりします。

一般的に東京都2人暮らしの高齢者場合、月の支出はおよそ28万円、いわゆる「ゆとりのある暮らし」の場合は35万円だと言われます。
しかし、先ほどから例に挙げている2000万円問題は、どのような暮らしを送りたいとするとき、2000万円不足すると言っているのでしょうか?

お金の話をするとき、どれくらいお金がほしいかと聞くと、「あればあるほど嬉しい」というような回答をされる方がいますが、お金を増やそう/得ようとする場合、一般的にはリターンに見合ったリスクが必要になってきます。
あればあるほど嬉しいのはその通りですが、必ずしも必要でない水準を超え、リスクを積極的に取っていきたいということなのでしょうか?
もちろん、一生をかけて実現したい夢のために必要なお金なのだという場合には、リスクを取ってでもチャレンジしたいことがあるかもしれませんが、ほとんどの場合、「とらなくてよいリスクは、とりたくない」と考えると思いますので、「どれくらい重要なお金なのか」をきちんと問い直すことは非常に重要です。

お金の見直しプラン

もしあなたが、これまで特段お金に考えたことがなく、これから先のお金事情について考えていきたいとするなら、以下の流れで考えてみてはいかがでしょうか。

  1. 短期の財布を見直す
    • まずは日々の生活を正しく把握すること、安定させること
    • 短期の財布をきちんと見直すことで、長期/中期にまわせるお金のベースがわかるようになります
  2. 長期の財布を見直す
    • 日々の生活に安心できたら、次は一朝一夕で準備できない長期の見直し
    • 老後 / 教育 / 住宅という人生の三大資金にまつわる見直しがメイン
  3. 中期の財布を見直す
    • 短期と長期が十分に見直された場合、中期のお財布はもっぱら自由用途のお金になる
    • 中期のバランスをとりつつ、日々の生活を豊かにしていく最後のフェーズ

特に、これまであまり考えてこなかった方は、まずは短期の財布にまつわる「現在の収入」「現在の支出」を把握することからはじめましょう。
現在の収入や支出を最適化するにも、まずは今の自分を把握することが大事です。

関連記事

お金のことについてこれまで考えてこなかった人は、まずは短期の財布を見直すことから考えてみましょう。

長期の財布、特に老後資金について考える際には、この記事でも何度か言及した、年金2000万円問題について知っておくとよいです。