運用レポート
今回は2021年9月末における運用レポートです。
主な出来事
2021年第2四半期は、上下ありながらも結果的に横ばいな値動きとなりました。
東京オリンピックの開幕に向けては世界で新型コロナウイルスのデルタ株によって急速に感染の波が高まり、それとともに株価が一時的に下落しました。
しかしながら、その後無観客で東京オリンピックが催行されていき、結果的に感染の波が収まりながらオリンピック・パラリンピックの会期が終了しました。
一方、その後9月中旬に入ってから、中国の巨大企業グループ恒大集団(EVERGRANDE)の危機が語られるようになり、世界的に株価が混乱することとなりました。期間中、一時4500ポイントを超えたS&P500指数でしたが、そこから約1ヶ月の間に5%弱の下落しています。
恒大集団の問題について、資産売却等で単独での資金繰りに取り組んでいる他、中国政府の支援があるかないか、あるいはそもそも中国政府による締め付けの結果であるとかの様々な観測がある中で、調整局面を迎えて第2四半期を終えました。
また、日本に目を転ずると自民党総裁選に絡んで菅首相が立候補しない考えを示したことで、岸田・河野・高市・野田による総裁選が行われ、岸田新総裁の下で自民党の新体制並びに内閣が編成されることとなりました。
総裁選に絡み、各候補が政策論争を行っていましたが、候補ごとにエネルギー・経済政策や社会保障、及び国防に関するスタンスがあり、10月に控える解散総選挙の前哨戦とも言える内容となっていました。
S&P500 | 始値 | 終値 | 高値 | 安値 | 値幅 |
---|---|---|---|---|---|
日付 | 7/1 | 9/30 | 9/2 | 7/19 | |
値 | 4319.94 | 4307.54 | 4536.95 | 4258.63 | – |
上昇率 | – | -0.29% | +5.02% | -1.42% | 6.44% |
期間中の上昇率は-0.29%、値幅は6.44%でした。
アセットアロケーション
資産クラス | 全体構成率 | 全体構成増減率 | 資産別増減率 |
---|---|---|---|
現金 | 22.09% | -6.00% | -18.07% |
国内株式 | 22.42% | +4.92% | +33.45% |
先進国株式 | 50.54% | +0.78% | +5.80% |
新興国株式 | 0% | 0% | 0% |
国内債券 | 0% | 0% | 0% |
先進国債券 | 4.31% | +0.07% | +5.86% |
新興国債券 | 0% | 0% | 0% |
その他 | 0.64% | +0.24% | +65.55% |
合計 | – | – | +4.18% |
2021年6月末に比べ、総資産は+4.18%となりました。
主力である先進国株式指数が横ばいであったこともあり、全体としては控えめな動きとなっています。
前回レポートでは現金比率28%と高めであったため、国内株式を中心に少し買い増しを行っています。自民党総裁選に絡んで日本株が株高に転じたため、国内株式は好調に推移しました。
その結果、現金比率が22%に落ち着いているので、またしばらくはこのレンジでのコントロールになるかと思います。
その他の動きとしては、前回レポートでは大きく減少していた仮想通貨がまた伸びてきているという点がありました。初回入金以来、一切手を付けていない状態ですがそれでもこれだけ大きな値動きがあるという点で改めてボラリティの大きさを感じます。
直近の投資アクションについて
直近の投資アクションですが、国内株式の買い増しを行ったこと以外には特に特筆すべきことはありません。
その買い増しにしても、特に突発的に動いたものではないため、十分コントロールの効いたアクションであったと思います。
まとめ
市場動向としてはデルタ株、恒大集団、総裁選などいくつかのイベントがありましたが、資産運用の面では比較的落ち着いた3か月でした。
2021年も残すところ3か月となり、次回ではこの四半期レポートの他に1年間の年次レポートも予定しています。
その中で改めて考えたいのはやはりポートフォリオの考え方で、単なる比率はもちろんのこと、全体の運用規模が大きくなる中で、絶対額をどのように捉えるかという点です。
基本的な考えとして比率でのコントロールを重視するのは悪いことではないと思いますが、現時点ではいわゆる生活防衛資金を分離せず集計をしているので、生活を守る発想だけであれば現金比率は規模の拡大とともに下がっていっても構わないことになります。ここの整理については、改めて生活防衛の考え方から点検してみたいと思います。
それでは、次回は2021年12月分のレポートを予定しています。